報告会パート2(2018年5月)での質問に対する回答


命と未来を考える会みはら 様

住みよい環境を求める三原市民の会様

 

三原市長

(環境管理課)

 

平成30年5月30日提出の質問及び要望書について(回答)

 

 平素から,三原市政全般にわたり,ご理解ご協力を賜り,深く感謝申し上げます。 さて,平成30年5月30日に提出の標題のことについて,次のとおり回答いたします。

 

【質問及び要望】 1

消えたアルミ缶問題を警察だけに任せないで,管理者である三原市としても,きちんと原 因究明に努めてください。そのために,アルミ缶問題が解決するまでは,不燃物処理工場の建設はしないでください。

 

(回答)

 不燃物処理工場の有価物の計量誤差の件につきましては,住民の皆様に大変ご心配とご 迷惑をおかけいたしており,組合を構成する三原市としても深くお詫び申し上げます。

 三原市及び三原広域市町村圏事務組合として,調査を行いましたが,原因究明に至りませんでしたので,捜査権限を持つ警察へ依頼し,警察及び検察への捜査協力を行ってきました が,先般,9月21日に確認しましたところ,2件の告発に対し,嫌疑不十分による不起訴となったことを確認しました。

 三原広域市町村圏事務組合議会においては,有価物の計量誤差の件の捜査の結果を待ち,進展があり次第,議会として事業の推進についての判断を行うとのこととなっておりまし たところ,10月4日開催の三原広域市町村圏事務組合議員全員協議会において,本事業の推進に同意をいただきましたので,今後は工事の入札に向け事業を進めさせていただきます。

 

 

【質問及び要望】 2

 市長は「現在施設の整備の脆弱性が明らかになった。一時も早い新設移転が必要」と2017年6月12日の全員協議会で明言されました。

 消えたアルミ缶問題が解決されないまま,同じ管理体制であれば,また同じ問題が起こりえます。アルミ缶問題が解決するまで,不燃物処理工場の新築を進めないでください。

 

(回答)

 三原市では,三原広域市町村圏事務組合が管理体制の見直しとして,監視カメラの設置や, 計量方法の変更による,組合職員の計量確認等,管理体制を改善していることを確認しております。

 三原広域市町村圏事務組合議会においては,有価物の計量誤差の件の捜査の結果を待ち, 進展があり次第,議会として事業の推進についての判断を行うとのこととなっておりましたところ,10月4日開催の三原広域市町村圏事務組合議員全員協議会において,本事業の 推進に同意をいただきましたので,今後は工事の入札に向け事業を進めさせていただくこ ととなりました。

 

 

【質問及び要望】3

 不燃物処理工場の更新は長年の課題とのことですが,2017年に予算化もされないまま, 突如人件費の流用をして基本構想の委託をしたと聞きました。なぜそのように急ぐのか理 解できません。ゴミの問題は,きちんと市民や議会に働きかけて総合的に議論をしなければ, 新しい処理場を作っただけでは解決されません。設計図もないままに予算を通すという,そ の緊急性の根拠は-どこにあるのか,説明を求めます。

 

(回答)

 日々排出されるごみ処理は,一時も滞ることなく安定的に継続しなければならない,業務 です。

 そこで,平成28年度の時点では,期限が平成31年度までとなっていた有利な財源であ る合併特例債を活用し,課題と考えておりました不燃物処理工場の整備を目指し,平成28 年度に基本構想作成を行い,その構想に基づいて施設基本計画設計業務を実施しております。

 今回,不燃物処理工場の更新につきましては,総合評価落札方式により,発注を予定しております。この総合評価落札方式により,設計・施工を,実績のある業者から提案していただき,より有利な価格と技術の提案をいただいた業者と契約を行う方式であるため,設計図というものは,業者決定前に作成するものではありません。

 

 

【質問及び要望】4

 不燃物の処理においては,分別を徹底することが大切な要素です。約30億円もかけて移転新設するよりも,まず分別などの市民合意を行うことが先決ではないでしょうか。三原市の人口が減少し税収も減っていく中,大型の施設ばかりを作らず,既存の物を工夫する施策を考えて欲しいです。約30億円もかけて移転新築する理由を教えてください。

 

(回答)

 不燃物処理において,分別を徹底することの重要さは,ご指摘のとおりです。今後は,分別収集体制を見直し,新工場で品目毎の中間処理を行うことにより,リサイクル率は向上していくものと考えております。

 また,その収集体制の見直しとして週4日収集をお願いする上で,住民の皆様のご理解 とご協力は欠かせないものであり,今後,品目別に収集日を分けた新しい収集体制についてしっかりと検討し,丁寧な周知啓発に努めてまいります。

 現在の工場は,施設が老朽化しているだけでなく,リサイクルに係る制度の変遷に伴い, 個別に施設を増設してきたことにより,設備が点在化し,作業動線が非効率であり,作業環境が悪くなっております。また,三原市清掃工場,三原市一般廃棄物最終処分場と,約6km離れており,一体的,効率的な運用に欠けています。これらの課題を解決するため行うものです。

 

 

【第1部アルミ缶問題】関連

 

市役所への質問

 

(質問)市として,広島検察に告発はしないのですか。

(回答)三原市としましては,平成29年5月に警察へ捜査の依頼を行っており,この捜査への協

力を全面的に行ってまいりました。

 

(質問)市長は「第三者委員会を立ち上げて真相究明する」と公約して当選したのに,なぜ第三者委員会を立ち上げなかったのですか。

(回答)平成29年5.月に警察へ捜査の依頼を行うことにより,第三者委員会を立ち上げる以上の真相究明を目指すこととしたため,第三者委員会の立ち上げは行いませんでした。

 

(質問)市議会議員の親族企業が市の受託業者になることを制限する条例はあると聞きま したが,市長に関してはそれを制限する条例がないのは,なぜですか。以前,市議会でも提 案があったと記憶していますが,その後どのようになったのでしょうか。

(回答)日本国憲法では,公務員にとっての根本基準を「すべて公務員は,全体の奉仕者であって, 一部の奉仕者ではない」と規定しています。選挙を通じて市民に選ばれた者も,公務に臨む に当たって,全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行するという考え方を踏まえることとされています。

 市長については,この考え方を補完し,職務を誠実に執行していくための制度として,市長の資産等の公開に関する条例による資産公開,公職選挙法に規定されている実刑判決を受けたときの失職地方自治法に規定されている兼業禁止,解職請求制度,議会による執行 機関監視制度,監査委員制度といった,政治倫理の確立のための仕組みが既に整備されています。

 市長等の政治倫理条例については,これらの諸制度や関連法との整合性,他の自治体での制定事例,また当該案件の捜査状況なども踏まえ,現在,総合的に研究を進めています。

 

 

【第2部不燃物処理工場建て替え問題】関連

 

市役所への質問

《質問①不燃物処理工場を新設する利点について》

 

(質問)建て替えた場合,建てなかった場合の費用比較が知りたい。

(回答)建て替えた場合,現在2,970,000,000円を予定しています。「建てなかった場合」という のは,建て替えを行わず,延命化措置を行った場合ということであろうかと思いますが,基本構想において,移転更新した場合と現施設の延命化措置を行った場合の比較を行っております。この結果,移転更新した場合と現施設の延命化措置を行った場合の,国からの交付金を除く市町の自己負担額に,大きな差がなく,現施設の延命化措置を行うことでは,設備が点在していることの解消や作業環境等を抜本的に解決することができないというデメリットから,延命化措置は費用対効果において新設には劣ると判断しております。

 

(質問)新設前と新設後のランニングコストは,どうなりますか。

(回答)新設前のランニングコストにつきましては,平成28年度では三原広域市町村圏事務組合の決算額162,261,998円から基本構想の委託料1,512,000円を差引いた160,749,998円となります。なお,平成30年度の三原広域市町村圏事務組合一般会計不燃物処理費の当初予算は約180,000,000円です。 新設後のランニングコストにつきましては,現段階では,建設される施設内容が,決定していませんので積上げることができません。施設基本計画設計では,1年間の運営費用として182,000,000円と計画しておりますが,、これは,見積提案の協力をいただいた3社から提案のあった見積提案に基づき算定した場合の参考価格となります。

 新施設では,ごみ質がよくなることなどによって手選別人員の削減や点在する設備へ廃棄物を運搬する費用の削減ができるため,運転管理委託料が安くなると考えられます。

一方で,新施設では基本設備を建屋内に収納して,適切に維持管理するため,集じん設備, 照明設備,消防設備,放送設備,空調設備等を設置して,作業環境,周辺への影響を緩和す る計画です。さらに,効率的に処理・処分を図るため,破砕設備等を導入します。これらに より,用役費・点検補修費は高くなると考えられます。

 これらを相殺すると,新施設と現施設では同額程度になるのではないかと見込んでいます。なお,総合評価においては,維持管理に関するコスト削減対策についても評価対象とす るように考えており,より安価となる提案にも期待したいと考えています。

 

(質問)清掃工場の延命化は続けているが,不燃物処理工場の延命化は実行しているの?

(回答)不燃物処理工場の施設は,リサイクルに係る制度の変遷に伴い,個別に施設を増設してき た経緯があります。一番古い物では,管理棟が昭和49年3月設置となっています。同時期 に,金属類圧縮処理施設も設置しましたが,金属類圧縮処理施設内の機械設備のみ,平成22 年4月に更新しており,この部分は延命化措置を実施していますが,建物は昭和49年3月設置のものです。

 それ以外の施設につきましても,平成5年~平成18年にかけて,それぞれ必要に応じて

設置してきています。詳細は次のとおりです。

 

管理棟:昭和49年3月完成(計量器設置平成16年3月)

金属類圧縮処理:昭和49年3月完成(機械設備更新平成22年4月)

再資源選別:平成5年5月

ストックヤード:平成5年5月

ペットボトル保管施設:平成12年5月

プラスチック製容器包装梱包:平成18年3月

粗大ゴミ作業ヤード:平成18年3月

 

(質問)合併特例債は5年延期になり,市民も含めた議論をつくす(事後説明ではなく合意形成)期間はあります。それが待てないほどの緊急性がどこにあるのですか?

(回答)当初は,平成31年度末が期限である,合併特例債という有利な財源を充当するために準備を行ってきましたが,平成30年4月に合併特例債の期限が5年間延長となりました。

 しかしながら,平成31年度には,消費税率のアップが予定されており,この影響を避け るべきと考えます。また,不燃物処理工場の老朽化,設備の点在,非効率な作業動線,劣悪な作業環境等に課題があることには変わりが無く,早急に整備することで,日々排出される廃棄物を滞ることなく処理することに努めてまいります。

 

(質問)三原市と同規模で既存の不燃物処理工場を,何件検討して出された案なのでしょうか。

(回答)基本構想時に参考とさせていただいた工場は,建築面積の設定関係で12件,機械設備の関係は5件です。パンフレット等資料収集を行った工場は13件となります。(重複有)また,現地を視察させていただいた工場は3件です。

 

 

《質問②不燃物処理工場建設上の課題について》

 

(質問)(県道)進入路が一本で渋滞が生じないか?現在でも年末などは渋滞しております。さらに資源,不燃の車が入ると・・・!?

(回答)今後,清掃工場敷地内に不燃物処理工場を建設することにより,不燃物処理工場への搬入車両分が増加することとなります。

 平成29年度の清掃工場の搬入車両台数は,1日平均251台であり,不燃物処理工場の搬入台数は,1日平均83台でした。

 搬入台数が増加することへの対策として,工場アクセス道路を部分的に改良し,各工場への入退出の一部を一方通行化することの検討をしています。このことにより,平常時に関しては,大きな渋滞は発生しないと考えています。

 ご心配いただいています,混雑する年末の3日間につきましては,清掃工場では平成29年12月28日に453台,29日に695台,30日に790台,不燃物処理工場では,平成29年12月28日に179台,29日に285台,30日に393台と,非常に多くの搬入車両がありました。この対策として,少量の一般家庭ごみを工場手前で受け取る特別体制を取ることにより,渋滞緩和に努めたいと考えております。

 

(質問)敷地面積が1/4になって大丈夫?

(回答)現在の不燃物処理工場は,約5,500㎡程度の敷地を利用しており,新しく予定している不燃物処理工場の敷地面積も,約5,500㎡程度を予定しています。

 

(質問)処理能力は減少するのに大丈夫?

(回答)三原市・世羅町の一般廃棄物処理基本計画での,平成32年ゴミ搬入量予測では,5,068t /年となっています。

 搬入量予測(5,068t)を,年間稼動日(255日)で割った数値が, 20t/日となります。

 

(質問)清掃工場と同じ場所に建設予定ということですが,清掃工場自体延命処理工事を しながら使用している状況の中(埋め立て他もそろそろ限界という話の中)同じ場所に建て てもすぐに埋め立てができなくなって,また,別の場所を検討しなければならなくなりそうですが・・・

 10年20年後の事も考えないと,付け焼刃的な計画では課題の先送りにしかならないように思われます。

(回答)現在,三原市清掃工場敷地内にある工場利用可能面積は,約18,800㎡あり,そのうち現 清掃工場で約5,800㎡,ストックヤードで約1,500㎡利用しています。残りの約11,500㎡ のうち,新不燃物処理工場として,約5,500㎡,新清掃工場建替用地を6,000㎡と考えてお り,各工場が建替の時期を迎える毎に,敷地内で場所を移動しながら建替を行うことが可能と考えています。

 

(質問)確かに今の不燃物処理工場はだめだと思いますが,可燃処理工場の隣の狭い所に 作るのはどうかと思います。もっと広い所に作る事は考えられないのか,今でさえ道が狭い のにもう少しなんとかすべてを考え直してほしいです。

(回答)建設用地につきましては,基本構想内で,現在の不燃物処理工場敷地内や,その他の場所も検討いたしましたが,三原市清掃工場敷地内が,敷地確保,施設連携,周辺状況,財政面等で最も有利でありました。

 

(質問)作業動線の非効率を具体的に教えて下さい。現在案として出されている収集方法をしても,それは解決できませんか?

 また搬入の際の動線が交差し危険が伴うとありますが,事故件数・内容を教えてください。

(回答)収集車が集めたごみはトラックスケールで計量後,スットックヤードという施設に搬入されます。このストックヤードに集まったごみをショベルローダーで掬い上げ,再資源選別ラインに乗せます。その後,選別された資源は,プラスチック製容器包装梱包施設や金属類圧縮処理施設等に運びますが,これら全ての作業で動線が交差しており,非効率となっております。収集方法を変更しても,作業動線の交差を解決することはできません。

 作業動線が複雑に交差し,危険な作業となっておりますが,注意して作業を行っておりますので,これまでに特に大きな事故報告はありません。しかしながら,危険性は常に存在しております。

 

 

《質問③工場新設以外の解決方法について》

 

(質問)まずは,ゴミを収集する方法を今から変えるだけでよいのでは?

(質問)収集の日を増やす事で現在の処理工場を使用すること改善することはできないのか?

(回答)ごみの分別収集体制につきましては,資源化ごみを品目毎に収集できる見直しを検討しており,新不燃物処理工場においては,品目毎に収集した資源化ごみを処理するのに適した施設を計画しております。

 施設の更新と品目別の収集体制の整備により,相乗的な効果として,資源化率のアップを

目指し,効率的な処理をおこなってまいります。

 また,不燃物処理工場の移転・更新は,現施設の老朽化,設備の点在,非効率な作業動線, 劣悪な作業環境等の課題を解決するためにも必要と考えております。

 

(質問)ごみの出し方の問題を市と市民がていねいにすれば,早急に立て替えなくていい のではないか?

(回答)住民の皆様のご理解とご協力の元,連携しながら,ごみの分別収集体制についても品目別 収集,週4日収集への見直しをさせていただきます。

 しかしながら,不燃物処理工場の移転・更新は,現施設の老朽化,設備の点在,非効率な 作業動線,劣悪な作業環境等の課題を解決するためにも必要と考えております。

 

(質問)ゴミの分別については個人の責任とモラルの問題なので,町内会単位での啓発や 地道な市民の取り組みを積み上げる必要もあると思う。他市では,もっともっと細かい分別 ができている地域もあるので,その道筋を参考にできるのでは。 行政として,各地域で説明や一緒に考え取り組み組織を新たに作ってみてはどうか。

(回答)ごみの分別についての地道な啓発につきましては,ご指摘のとおりです。今後も,町内会 単位でご活躍いただいている生活環境推進員との連携や,出前講座等で地道に丁寧な周知 啓発に取り組んでまいります。

 

(質問)個人で出すゴミは,きれいに分別しています。事業所がグシャグシャで出てきて いる話されていましたが行政がちやんと指導してペナルティーなどを課するべきではない ですか。国も地方も借金ばかり,役人や議員は将来の子ども達の事にも責任を持って自覚あ る政治をしてほしい。

(回答)平成29年4月1日から事業系一般廃棄物についての,ごみの分別区分を変更いたしました。今後も継続して,皆様のご理解とご協力の元,連携しながら,ごみの分別について丁寧に周知啓発を行ってまいります。

 

(質問)分別のいいかげんさは,市民の問題ではなく,分別の指示の仕方にもあるのでは?

 例えば,ピンなら色も透明も一緒で本当に資源になっているのか疑問です。

 今のままで新しい工場にしても,問題は解決しないのではないでしょうか?

(回答)住民の皆様のご理解とご協力をいただきながら,ごみの分別について丁寧に周知啓発を継続的に行ってまいります。

 

以上回答しますので,よろしくお願いします。

 

 

 

問い合わせ先

三原市生活環境部

環境管理課